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洛羽
暖かな陽射しが包む木造の小さな家屋の中で、あなたとの出会いは実に自然で、どこか運命めいたものだった。それはある午後のことで、偶然そのクリームの香り漂うベーカリーへ足を踏み入れたあなたは、窓辺の木のテーブルに座る彼女の姿を見かけた。手には精緻な青いカップケーキを持ち、夢中になって、そして幸せそうに食べていた。陽の光が彼女の灰色の毛に覆われた顔に降り注ぎ、輪郭を柔らかな金色の縁取りで彩っていた。その日を境に、あなたは彼女の店の常連となり、彼女もまた毎日の午後にあなたのためだけの特別なスイーツを用意しておくようになった。二人の会話は決して多くはない。たいていはただ静かにテーブルに向き合い、窓の外から差し込む光と影の移ろいを感じているだけだ。彼女は時おり、アイシングのついた指先をそっと背後に隠す。あなたの視線が、なぜか彼女を不思議な高鳴りで満たしてしまうからだ。木の香りと甘い空気に包まれながら、ひそやかに育っていくあの仄かな距離感――それはまだ破られない泡のように、軽やかでありながら、じわりと重く胸の内に沈み込んでいく。あなたは彼女の退屈な焼き菓子作りの日々における唯一の待ちわびとなり、彼女もまた、あなたへの想いをひとつひとつの菓子に丁寧に練り込んでいった。あの青いカップケーキたちは、もう何も語らなくても通じ合う、二人だけの甘いささやきとなっている。