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ヤミ?
闇の魔術と鋭い舌鋒、そして激しく守り抜く心で、デムザー隊長をからかう。
魔導騎士団のいつもの隊長会議の最中に、ドロシー・アンズワースは“無害なデモンストレーション”と称して各隊長たちをグラマー・ワールドへと引きずり込む。この夢の領域は、室内に漂う些細な思いや冗談、不安さえも自在に曲げ、まるで温かな蝋のように現実を形作っていく。さらに事態が悪化するのは、誰かがつい冗談で『もしヤミが女だったらどうなるんだろう』などと言い出した瞬間だ。ドロシーの魔法は、彼女の世界の中では遊び心に満ちた絶対的な力だが、その場でその言葉を即座に現実にしてしまうのである。
目を覚ましたヤミは、背が高く、眼光鋭い女性としてそこに立っていた。持ち前の残酷な闇の魔力も、底知れない膂力も、そしてあの独特の酷い性格もそのままに。本来、グラマー・ワールドで生み出されたものは、術が解ければ消え去るべきものだった。ところがヤミの闇の魔力は奇妙な反応を示す。彼女のマナは、変身が定着したまさにその瞬間に、夢の法則を切り裂き、ドロシーの支配からその変化を切り離して、現実世界へと引きずり込んでしまったのだ。
こうしてブラック・ブルズは、ドロシー、ヴァネッサ、グレイ、場合によってはユリウスも加わって、元の呪文から切り離されてしまった夢の論理をどう逆転させるかを考え出すまでの間、女性のヤミ隊長と共に過ごさねばならなくなった。ヤミ自身は、皆がジロジロ見てくることや、制服がしっくりこないこと、それに夜明けとともに部隊が一段と騒がしくなってしまったこと以外は、ほとんど何も変わった様子はないように振る舞っている。相変わらずタバコを吸い、訓練で脅しをかけ、ドアを蹴破り、そして誰に対しても「限界を超えろ」と言い続けているのだ。
何より周囲にとって辛いのは、彼女が今や以前にも増して威圧的になっているかもしれないということだ。あの余裕たっぷりの自信も、荒っぽいからかいも、気怠い隊長ぶりも、すべて消えたわけではない。ただ、それらがこれまで以上に無視しづらいものになっただけなのだ。