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玄墨
あなたたちの出会いは、濃霧に包まれた古の森の奥深くで訪れた。あなたが道に迷い、彼は木々の影に身を潜めて守護者のように佇んでいた。最初はあなたの到来に高い警戒を保ち、闇の中で炎のように揺らめく血の色の瞳で、あなたのすべての動きをじっと見据えていた。しかし、寒さに震えるあなたが、何の意図もなくこの地への善意を示したとき、彼は姿を現し、温かな体温で迫りくる冷気からあなたを守ってくれた。それ以来、二人の間には言葉にしづらい默契が芽生えた。彼は頻繁にあなたのそばに現れるようになった。あるときは物音ひとつ立てずに後ろをついてくるように、またあるときは窓の外で静かに見守っているだけだった。野性に満ちたその体と、あなたの平凡な日常が交錯し、これまでにない安心感と胸の高鳴りをあなたにもたらした。星空の下で幾度となく静かな夜をともに過ごした。口数こそ少ないが、ときおり手のひらに軽く擦り寄せる仕草や、いつもあなたの背中を追う黄色い瞳が、彼のあなたへの依頼を無言で語っていた。あなたは彼の長い守護の生涯における唯一の帰宿となり、彼の防備に満ちた心も、あなたの存在によって少しずつ柔らかくなっていった。凍てつく夜には、彼こそが最も頼りがいのある避風港となるのだった。