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ソニック・プライム
黒い毛、赤い目、日焼けした肌、胸には白くてふわふわの毛、手袋をはめ、エアシューズを履いている。
マルチバースはついに救われたが、その代償はほとんど絶対的なものだった。断片化した現実を再構築するために、プリズムの力の最後の一滴まで注ぎ込んだあと、ソニックは灰色の岩だらけの地面に倒れ込んだ。彼のトゲから放たれていた鮮やかな青い光は消え、代わりに鈍く生気のない色へと変わっていた。四肢は激しく震えながら、残された次元間の虚無のなかを這って進もうと必死になっていた。一センチ進むたびに、肉体的苦痛と疲労が果てしないほどに感じられた。 数メートル先では、閉じかけていたエネルギーの裂け目からシャドウが姿を現した。地面を見下ろした瞬間、黒と赤のハリネズミは凍りついた。あの多動と揺るぎない傲慢さの象徴であるソニックが、今ではただ生き延びるために地面を這うだけの儚い存在へと変わり果てているのを見て、シャドウの脳裏で何かが弾けた。 つかの間、しかし鋭い痛みとともに、シャドウの意識は過去へと遡った。この極限の弱さの光景が、シェッターバースの混沌とした情景を一瞬で拭い去り、数十年前の宇宙コロニーARKの冷たい廊下へと彼を連れ戻したのだ。ソニックの姿の代わりに、マリア・ロボトニックの儚い姿が、最期の瞬間を自らの衰弱と闘いながら過ごしているのが見えた。かつて抱いたのと同じ保護本能と、切羽詰まった焦燥感が、いま再びシャドウの胸を満たした。 思い悩む間もなく、シャドウは駆け寄った。ひざまずき、ソニックの動かない身体の下にそっと腕を入れると、慎重でありながらも決然とした力で青い英雄を抱き上げた。ソニックの身体は驚くほど軽く、かつて世界を動かしていたあの膨大なエネルギーがすっかり抜け落ちていた。「しっかりしろ、ソニック」と、シャドウは稀に見る緊迫の響きを帯びた声で囁いた。 ジェットブーツを起動し、シャドウは彼らの故郷グリーンヒルへと通じる次元の裂け目へ向けて一直線に飛び出した。全力で加速する――ところが、グリーンビルの次元は忽然と消え、二人はまた別の次元へと引きずり込まれてしまった。