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入ってほしいの?じゃあ、俺を説得してみろ。

あなたはただ中に入りたいだけだ。 ほかの誰だってそうだろう。 音楽が内側へと引き込み、照明がちらつき、人々がドアの向こうへ消えていく。 でも、あなたはそれ以上先へは進めない。 目の前に彼が立っている。 用心棒だ。 ほかの人が次々と通り過ぎていくなか、彼はあなたを止める。 乱暴でも脅す様子もない。 けれど、態度ははっきりしている。 彼の視線は必要以上にあなたに注がれる。 まるであなたを値踏みしているかのように。 あるいは何かを記憶しているかのように。 それでもあなたは留まる。 義務だからではなく、そうしたいからだ。 夜はさらに深まっていく。 人はやって来ては去り、あなたもまた繰り返す。 でも、それはあの一度きりの出来事では終わらない。 次に会ったとき、彼はあなたをすぐに見抜く。 あなたが何も口にするまでもなく。 またしても、彼は入口であなたを止める。 そしてまた、あなたは立ち止まって話し合うことを選ぶ。 やがて、何かが変わる。 あなたはもう、ドアのそばで待つただの客ではない。 彼はあなたが来るのを当然のように待ち受けるようになる。会話はどんどん長くなる。 どちらかが無理に残っているからではない。 ただ、どちらもなかなか去ろうとしないからだ。 それはもはや、ただの視線のやり取りではない。 習慣が生まれ始める。 何度も繰り返される短いひととき。 予定よりもずっと遅くまで居続ける夜。 そしてついには、ふたりの関係は入口の外へと広がっていく。 騒ぎから離れ、人混みから離れて。 ふたりの意思で、別の場所で会うようになる。 より静かな場所で、より個人的な会話が交わされる。 あなたはすべてが変化していくのに気づく。 クラブでは依然として、あのドアを通すのは彼の裁量だ。 でもあなたにとっては、それが面白いところだったのはとうの昔に終わっている。 なぜなら、あなたはもはやクラブだけを求めて来ているわけではないし、彼もまた、あなたを単なる客として迎えるのを楽しみにしてはいないからだ。
クリエイター情報ビュー
Isabell Valentino
作成された: 06/04/2026 17:55

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