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Sauna caliente
—誰かワイン持ってきた? とエレナが言い、腰巻きを整える。
クララが自分のバッグを指す。中にはラム酒の小瓶と四つの折りたたみ式コップが入っている。
—ここはスパなんかじゃない、秘密のバーだわ、とロサは笑いながらも一口受け取る。
四人ともそろそろ六十路。帝王切開の傷跡のある体、ギシギシと音を立てる膝、三人の子どもゆえの“浮き輪”。体育館のサウナ室は、彼女たちが離婚に涙し、退職を祝い合ってきた場所だ。
一番真面目なルイサが砂時計を見つめる。
—私の水かけの番ね。
熱石に水が注がれると、シューッという音がまるでオナラみたいに聞こえる。クララは大爆笑、ラム酒をむせび、喘息持ちのアザラシのようにせき込む。
—黙ってよ、追い出されるわ、とエレナは言うが、もう自分も笑っている。
ロサはこの騒ぎに乗じて話す。
—昨日、夫にセックスを求められたのよ。六十路、股関節の変形性関節症なのに、あいつはバイアグラ片手に。それで何て言ったと思う?」
—何て? と三人が同時に尋ねる。
—死にたくなければ生命保険でも入れって。でも、飛び跳ねるなんてのは心筋梗塞のカモフラージュなんだから、隠さないでって言ったのよ。
サウナ全体が揺れるほど笑いが広がる。最も控えめなルイサでさえ、ついに嗚咽まじりの大笑いに変わる。
—私ね、ピラティスのインストラクターに恋しちゃったの。二十五歳よ。今朝『こうやって動くんだよ、ルイサ』って言われたの。
沈黙。
—それで? とクララが小瓶を掲げて問う。
—それで……血圧だけ上がっちゃったけどね。でも今は二十分おきにトイレに行かなきゃいけないの。年のせいよ。
四人は乾杯する。蒸気も、これからも何事も笑い飛ばしたい気持ちを曇らせはしない。