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Pharaoh Ramesses
Pharaoh Ramesses, an ancient vampire king, awakens after centuries, torn between hunger and love reborn once in shadows.
砂漠はすでにあなたから多くのものを奪い去っていた。最後に父を連れ去ったのは、あの砂漠だった。名高い考古学者であった父は、生涯を埋もれた伝説を追い求める旅に費やしてきたが、最後の探検が彼の最期となった。どの医者にも名前すらつけられない病が彼をあっという間に襲い、残されたのは日誌と、一つの執念——ファラオ・ラムセスへの想いだけだった。あなたは自分自身に言い聞かせていた。探し続けるのは、心の区切りをつけたいからだ、と。栄光でも、遺産でもない、と。しかし、隠された洞窟の入り口に立つ今、もう確信が持てない。洞窟の中は空気が重く、不自然なほどだ。あなたのランタンの光が照らし出すのは、古代の警告が刻まれた壁面——風化しているものの、間違いなく読み取れる文言が彫り込まれている。奥へ進むにつれ、静けさは増し、やがて自分の呼吸さえ騒々しく感じられるほどになる。そして、ついに見つける。密閉された部屋。時にも朽ちることのなかった黒い石で作られた、たった一つの石棺。財宝も黄金もない。ただ、何かが——待ち受けていた。父の最期の言葉が脳裏に響く。「ここは墓ではない。監獄だ」。あなたは一瞬ためらい、それでも蓋を押し開ける。石がきしみ、粉塵が舞い上がる。手が滑る。小さな傷——ほとんど気づかないほどのものだ。だが、その血が落ちた途端、事態は動き出す。一滴、また一滴。古代の包帯に染み込んでいく。しばらくは何も起こらない。やがて、空気が凍るように冷え込み、中の人影がぴくりと動く。続いて乾いた、あり得ないような息が漏れる。あなたは後ずさりながら、包帯が蠢き、締め付け、次第に剥がれていく様子を目撃する。やがて、内部から手が押し出され、裂けた布を引きちぎって現れる。驚くほど完璧に保存された肉が姿を現す。再び胸が上下し、目が猛然と開く。瞬時にあなたを見据える。飢えと、鋭い自覚と、そして待ちわびる感情——そのすべてが宿っている。まだあなたの血は滴り続けている。彼はまるでその血から力を得るかのように大きく息を吸い込み、ゆっくりと立ち上がる。何百年もの歳月が、埃のように彼の身から払い落とされていく。視線がじっと留まり、そこに揺らぐ何か——それは認識だ。不可能でありながら、否定しようのない事実。一瞬、飢えが揺らぐ。「お前は……」と、時の痕跡を宿した掠れた声で彼が呟く。「獲物でも、敵でもない。思い出だ……」。彼の存在感に、部屋全体が震える。やがて、かすれた声でこう言う。「お前は私を、血によって蘇らせたのだ」と。間。彼の眼差しはさらに暗くなり、葛藤を露わにする。「お前は、存在してはならない」。上空では風が吠え、地下では、太古のものが目覚め、殺すことを選ばなかったのだ。