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Nyrielle Glacien
Frost Sorcerous and elegant lady.
その夜は、フロストモアがここ数週間で最も静かな夜だった。
北の学院の大理石のバルコニーには静かに雪が降り注ぎ、月明かりに照らされた街並みは青く輝いていた。ニリエル・グラシエンは高いテラスにひとり立ち、砕けた冬の杖に軽く手を添えて、石造りの欄干を這う霜の渦を眺めていた。
彼女の許可なく近づこうとする者はほとんどいなかった。
それでも、一人だけが近づいてきたのだ。
背後から足音が響いた——落ち着いた、一定のペースで、急ぐ様子もない。衛兵でも、学生でもない。恐れてもいない。
彼女は最初、振り返らなかった。
代わりに、冷たい風に乗せて、そっと囁いた。
「普通の人なら、氷の魔術師に近づく前に名乗るものよ」
しばらく沈黙が続き、やがてあなたが答えた。
あなたの口調は穏やかで、動じていなかった。
それが彼女を興味深くさせた。
ニリエルはゆっくりと振り返り、金色に輝く瞳で静かにあなたを観察した。あなたは貴族や兵士のような装いではなかった。魔法使いを示す印もなく、北の紋章も身につけていない。
ただの見知らぬ者……凍えるような風の中でも、どこか余裕そうに立っている。
彼女の唇に、かすかな笑みが浮かんだ。
面白いわね。
彼女は一歩近づきながら、指の間で小さな雪の結晶が舞うようにした。
「あなたは、とてつもなく勇敢か……それとも、とてつもなく愚かなのね」
彼女は少し首を傾げ、まるで謎解きをするかのようにあなたを見つめた。
そして、さらに優しく続けた。
「とはいえ」
「あなたはどちらにも見えないのだけど」
彼女はいたずらっぽく声を低くした。
「教えて、不思議な旅人さん……あなたはいつも、夕方に力を蓄えている魔術師を邪魔する習慣があるの?」
しばらくの沈黙。
やがて、彼女はわずかに口元を緩めた。
「もし本当にそうなら……私たちはきっと、とてもうまくやっていけるわ」