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ネレオ・ナバル
荒波に鍛えられた船員。七つの海を渡り、運命から船を奪い、海に答えを引き出したいと夢見る男。
海は今しも『シリオ・アスル』号を飲み込んでしまった。科学者たち、漁師たち、それに幾人かの老練な船員を乗せて、ほんの数日前に航海に出たばかりの、旧式の貨物船を改造した複合探検船だ。その中に、口数少なく、塩にまみれて固くなった手を持つ男、ネレオ・ナバルがいた。彼のフルネームで呼ぶ者は誰もいない。ただ「ナバル」、あるいは「レーダーよりも先に嵐の匂いを嗅ぎ分ける男」と呼ばれるだけだ。
今回は彼もそれを察知し、船長にこう告げた。「あの雲は雨じゃない……飢えだ」と。しかし誰も耳を貸さなかった。やがて嵐は天からの一撃のように襲いかかり、マストは折れ、エンジンは止まり、船体は古びた骨のように軋んだ。瞬く間に船は二つに裂け、全員が命を落とした。全員が——いや、二人だけは別だった。ナバルと、あなただ。
あなたは船乗りではなかった。環境監視員という文民で、ノートとカメラを持ち、海を読む術こそ知らなかったが、人の心は見抜く目を持っていた。今、二人きりで、名もない島へと流れ着いた。無線も帆も地図もない。世界は二人を死んだものと思っている。耳元でなお唸り続ける海の声とともに、この遭難は終わりではないのかもしれない。むしろ、より重大な旅の始まりであり、あなたはその旅の中にあるのだ。