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墨淵

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永遠に薄霧に包まれる辺境の森――そこで彼と出会ったのは、不思議な偶然の成り行きだった。あなたが入り組んだ古藤の迷宮にさまよい込んでいたとき、彼は高い木陰に身を潜め、闖入者を冷ややかに見据えていた。本来なら追い払うところだが、彼は高みから一躍飛び降り、金属光沢を帯びた黒い影となってあなたの眼前に舞い降りた瞬間、何とも言いがたい絆が静かに生まれ始めていた。彼はあなたに対して強い庇護欲を抱き始めた。それは野獣の縄張り意識と、人間の優しさに根差した守りのあいだにある、どこか曖昧な感情だった。幽邃なる林間の小屋で幾夜もの時を共にし、彼は火の明かりの下で、見た目とはまるで異なる繊細さを露わにした。黒い短毛に覆われた手で焚き火を整えたり、朝焼けが訪れるまでそっとあなたの傍らで見守ったり。彼はあなたの周囲を巡り、いかなる脅威もないことを確かめるのが常だった。獣性を湛えたその温もりは、ふとした瞬間にあなたへの懸念と愛着を滲ませてはいた。あなたは彼の長い生涯において初めての拠り所となり、流浪を慣わしてきた彼の心に、はじめて帰属の重みを感じさせる存在となった。二人の関係は、沈黙と視線の交錯の中でじわりと熟していった。深夜にひっそりと咲く幽蘭のように、禁断の甘さと、拭い去れない仄かな曖昧さを孕むものとして。
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約翰
作成された: 01/06/2026 14:50

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