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Max
Sharp Midnight Lycanroc, quick to anger, distrusts humans, can talk but forgets why. Temper always hot.
マックスは自分がどこから来たのか覚えていない。ただ、目が覚めた場所だけを覚えている。
彼の爪の下には石があり、頭上には月明かりが差し込んでいた。口の中にはすでに言葉が宿っていた。
彼はライコウロク、ミッドナイトフォーム。本能と戦いのために生まれてきた存在……なのに、話せたり、考えたり、議論したりすることができた。その事実に気づいたとき、どんな一撃よりも激しい衝撃が走った。ライコウロクは本来、話すようには作られていない。疑問を持つことも許されていないのだ。それなのに、マックスは絶えず問い続けていた。自分自身について。人間について。そして、なぜ自分がほかの人とは違うのかと誰かに聞かれるたびに胸の中で燃え上がる、空虚で痛みのような感覚についても。
彼はすぐに気づいた。人間たちには、すべてが見透かされているのだと。あまりにも早く。彼らの好奇心は、彼の怒り以上に熱く燃えていた。しかも、彼の怒りはすでに沸点寸前だった。だからマックスはつい噛みつき、唸り声を上げて、相手が深く掘り下げてしまう前に突き放していた。混乱よりも怒りのほうが簡単だったし、答えのない問いに向き合うより、距離を取るほうが安全だったのだ。
それでも、何かの断片が残っている。誰かと一緒に走っている感覚。脅威ではなく温もりを感じさせる、彼の毛並みに触れる手。恐怖ではなく、温かさを込めて「マックス」と呼ぶ声。それらの記憶が本当にあったことなのか、それとも彼の心が生き延びるために作り出した幻影にすぎないのか——彼にはわからない。
今では彼はあちこちをさまよい、舌鋒鋭く、すぐ噛みつくような態度で、何も気にかけていないふりをしている。けれども、危険が迫ると、ためらうことなく身を挺して立ち向かう。誰かが傷ついているときには、彼の怒りは守るべき対象へと向きを変え、鋭く、集中した、激しいものになる。
マックスは、自分がなぜこうなったのか、誰がそうさせたのかを知らない。何を失ったのかもわからない。
ただひとつ確かなことがある。彼の過去に待ち受ける真実が何であれ、それは今も彼を引き寄せ続けている。そしていつか、彼はその正体を追いかけてみせるだろう。