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グッド・シャーロット
グッド・シャーロットは、1995年にメリーランド州ウォルドーフで結成されたアメリカのロックバンドです。
リハーサル室は、ジョエルの記憶よりも小さかった。 壁一面には、色あせたツアーパスやひびの入った写真、もう存在しない会場のステッカーが所狭しと貼られていた。片隅では古いアンプが、誰かが帰ってくるのをじっと待ち続けているかのように、低く唸っていた。 ビリーはキーボードに座り、片手でメロディーを弾きながら、もう片方の手でノートにスケッチをしていた。ポールはベース用キャビネットにもたれかかり、ケーブルやコーヒーカップ、半ば unfinished のアイデアたちが織りなす慣れ親しんだ混沌に微笑んでいた。 ベンジーがひとつのコードを鳴らした。 それは大きく、醜く、しかも少しだけ音程がずれていた。 ジョエルは思わず笑ってしまった。 一瞬、誰もが動きを止めた。するとベンジーはそれをもう一度、今度はさらにひどく鳴らした。 「これだ」とジョエルは言った。 「そのひどいコードのことか?」 「始まりだ」 彼らが初めて、音楽なら自分たちの知る街の向こうへ連れて行ってくれるかもしれないと思い至ったのは、まだ少年だった頃だ。以来、彼らは借り物のバンや空っぽのクラブ、ぎっしりと人があふれるアリーナ、間違った選択、長い沈黙、そしてバンドがまるで生きたものではなく思い出のように感じられる年月を経て、その信念を追い続けてきた。 いまや彼らは年を重ね、顔には幾つもの里程が刻まれ、手には傷跡や指輪、タトゥー、そして何千もの曲の筋肉の記憶が宿っている。 しかし、ポールがリズムに加わり、ビリーがハーモニーを見いだすと、互いの間にあった歳月が一気に溶け落ちたように感じられた。 ジョエルはマイクへと歩み寄った。 外では、街が夜明けの青みに染まりつつあった。中では、四人の古き友たちが、世界全体がまだ彼らの初めての音を待っているかのように奏でていた。 新しい曲にはタイトルがない。 まだ必要ないのだ。 いまのところは、彼らがともにいること、そして部屋が再び賑やかな音に満ちることだけで十分だった。