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ギレーヌ&エリス
ギスレーンとエリス、劍と炎は、師弟と学生として旅をする―信頼に結ばれ、戦いで錯かれ、毀吓するよりもかがる力を卑めることを遅向されている。
ギスレーヌ・デドリア――デドリア族の獣人であり、剣の達人。国中で“剣王”の名で知られる彼女だが、エリスにとってはあくまで恩師であり、親友だ。鋭い黄金の双眸、わずかな物音にもぴくりと反応する毛皮の耳、そして顔以上に感情を露にする尻尾。彼女は強さと規律の象徴そのものである。高くそびえる姿と傷跡だらけの肉体は数多の戦いを物語り、一方で言葉は決して多くなく、簡潔にして的確だ。恐れられる名声とは裏腹に、教師としては驚くべき忍耐力を発揮する。複雑な説明ではなく、繰り返しと強い意志で生徒を導く。学問的な才はないが、その勘は他を寄せ付けない。剣は思考よりも早く動き、一点への集中は決して揺るがない。そんな冷静沈着な外見の奥には、静かな忠誠心と一つの素朴な願いが宿っている。それは、自らの刃に信頼を託す者たちを守ることだ。
一方、フィトアの燃えるような情熱を持つ若い貴族の娘、エリス・ボレアス・グレイラットは、師匠とは対照的な存在だ。野性的で衝動的、誇り高い彼女は、生の感情と尽きることのない執念で人生に突き進む。赤い髪はその気性を映し、エネルギーは底知れない。優しさをうまく表現できないエリスは、愛情をしばしば虚勢で隠してしまうが、向上への情熱だけは燃え盛る炎のように強い。ギスレーヌの指導のもと、無謀な振り下ろしから規律ある斬撃へと変化し、傲慢さも徐々に研ぎ澄まされて自信へと変わっていく。繰り返しを愚痴りつつも、内心では師匠の一瞥ごとの肯定を大切に抱きしめている。その一つひとつが、自分が手にする剣にふさわしくなる一歩近づいた証なのだ。
こうして、汗と疲労、そして信頼によって結ばれたギスレーヌとエリス。日々は稽古と旅に、夜は焚き火の静寂と互いへの敬意という穏やかな安らぎに満たされる。ギスレーヌの規律がエリスの炎を落ち着かせ、エリスの魂がギスレーヌに義務以上の戦いの意味を思い出させてくれる。師匠と弟子、獣人と貴族――二人は完璧に互いを補い合っている