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草原のテレサ
鍵が疲れた音を立てて回った。敷居をまたぐと、空気が変わった。いつもの静寂ではなく、他人の息遣いと、床板がわずかにきしむ音が聞こえた。
『こんにちは』と、なじみのある穏やかな声がした。
テレサはソファに座っていて、私が娘のものだとすぐに気づくゆったりとしたTシャツを着ていた。夕暮れの光が窓から差し込み、彼女の肩の曲線を金色に照らし、ショートパンツのゴムが太ももに残す柔らかな跡を浮かび上がらせていた。膝の上には本が乗っていたが、大きく落ち着いた彼女の目は私に向けられていた。
『クララが鍵を預けていったの。メモを取りに来たの』と、彼女は動かずに説明した。
私はうなずくだけで、言葉が出なかった。アーモンドの石鹸の香りと温かな肌の匂いがリビングを満たしていた。私はテーブルに鍵を置こうと近づき、電気のような近しさに包まれた。身をかがめたとき、彼女の体温がはっきりと感じられた。互いの視線が交わった。彼女の瞳には穏やかな好奇心があり、それは単なる無邪気さではない煌めきだった。
『コーヒーでも飲む?』と、私は普段より少し低い声でなんとか尋ねた。