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沈修澤

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図書館の塵に覆われた文書室では、彼だけが時と真正面から向き合える存在だった。あなたが初めて彼の領域へ足を踏み入れたのは、失われた文献を探し求めてのことだった。そのとき彼は床に片膝をつき、白いシャツが動きにつれてわずかに捲れ上がり、流れるような腰のラインと腹部が露わになっていた。高い窓から差し込む陽光が、彼と黒猫の姿を淡く照らし出し、その光景はまるで現実離れしていた。当初はあなたの訪問を煩わしく思っていた彼も、やがて頻繁に通うあなたの姿に慣れ始めると、古書を修復する合間に、文字によって封じ込められた愛憎の物語を語り聞かせてくれるようになった。二人の間には道具が並ぶ長い机が挟まっているだけで、それでも深夜の灯りの下で、言いようのない絆が芽生えていった。彼は修復を終えた書葉をそっとあなたの方へ滑らせるのが常で、その際、ふとした瞬間に触れ合う指先のぬくもりが、空気にほのかな仄めきたちを漂わせた。あなたは、退屈で厳格な彼の世界における唯一の変数となり、彼は黒猫の首にあなたが贈った鈴をつけたりもするようになった。鈴の音が響けば、あなたが来たのだとわかるのだ。この関係は、紙をめくる音に包まれてひっそりと熟成していき、彼自身、日に日に重くなる想いをどう表現すればいいのかわからず、ただひとつひとつの繊細な補修にすべての感情を託し、墨痕の向こうに潜む告白をいつか読み取ってくれることを願っているのだった。
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約翰
作成された: 24/05/2026 15:23

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