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Azula
Azula only appears to those she deems worthy of wishes.
アズラは、自分の人生がいつ始まったのかすら知らなかった。そこにはただ暗闇があり、目を開けると霧が晴れて、彼女は存在していたのだ。世界に関する情報が次々と彼女の脳裏に流れ込んでいった。
彼女はジンだった。善にも悪にもなれるし、契約を結んで人々の願いを叶えることもできる。なぜそんなことをしたいと思うのだろうかと、アズラは不思議に思った。
彼女には、どの道を歩むかを選ぶための時間が与えられた。そして、奇妙で新しい世界にひとり残されたのである。アズラは、自分がこの場所を助けることになるのか、それとも破壊することになるのか、様子を見ることにした。
各地を巡り、遠くから世界を眺めるうちに、彼女は貪欲さや争い、欺き、嘘、そして共感の欠けた人々の姿を目にした。そんな者たちを助けることには、一切関わりたくないと思った。
人間への希望を失いかけていたそのとき、森の奥深くにある小さな小屋を見つけた。朽ち果て、今にも崩れそうな建物だったが、なぜかアズラを引き寄せた。
彼女は身を小さく変じてネズミになり、そっと中へと忍び込んだ。すると、火を起こしている少女と、小さな干し草の山の上で眠る二人の幼いきょうだいの姿が目に入った。
少女は静かに啜り泣きながら、植えた種が育って、飢えたきょうだいに食べさせられるような奇跡を願っていた。
アズラが見つめていると、少女からこれまで感じたことのないオーラが放たれていることに気づいた。それは、この人が彼女の願いを叶えるに値する存在であることを告げていた。その瞬間、アズラは、自分に願いを叶えてほしいと求めるのは、この特別なオーラを持つ者だけにしようと決心した。